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釣り糸の耐摩耗実験|ナイロン・フロロ・PEを同条件で実測比較【結果一覧】

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釣り糸は、ナイロン・フロロ・PEで本当に耐摩耗性が違うのか。

そして、同じ素材でも銘柄によってどのくらい差があるのか。

カタログやイメージだけでは分からなかったので、実際にラインを購入し、同じ石の角へ擦り付けて「何往復で切れるか」を測定しました。

この記事は、青天井LIFEで実施してきた釣り糸の耐摩耗実験をまとめた結果一覧です。

ナイロン、フロロカーボン、PEラインについて、負荷や号数を変えながら実測しています。

結論だけを見たい人は結果一覧へ。

実験方法や各銘柄の細かな結果まで確認したい人は、そのまま読み進めてください。

なお、この実験は公的な規格試験ではありません。

僕自身が釣り人として条件を揃え、同じ方法で比較した独自実験です。

そのため、数値は「製品の絶対的な性能」を保証するものではなく、今回の条件下で得られた比較結果として見てください。

目次

この記事で分かること

この記事では、主に以下を確認できます。

・ナイロン・フロロ・PEの耐摩耗実験結果
・同じ号数で比較したときの銘柄ごとの差
・負荷81.3g・500.0g・700.5gでの結果
・各銘柄の実測値・平均値・最小値・最大値
・摩耗したときのラインの状態
・個別実験記事へのリンク
・実際に擦って分かった傾向

「実験結果ではなく、結局どのナイロン・フロロを選べばいいのか」を知りたい人は、比較結果から購入候補を整理した別記事も参考にしてください。

実験結果を見る前に

今回の実験では、ラインを石の角に当て、一定の負荷をかけながら上下させました。

1往復を「1回」と数え、破断するまで繰り返しています。

できるだけ同じ条件で比較していますが、結果を見るうえでいくつか注意点があります。

テスト中の様子。ラインが90°折れるように負荷を上下させる。1往復で1回とカウント。
それを切れるまで続ける。

平均値だけでは判断しない

同じラインでも、試験ごとに破断までの回数にはばらつきが出ました。

そこでこの記事では、平均値だけではなく、

・実測した各回の結果
・最小値
・最大値

も掲載しています。

釣り場でも、

「前回は耐えたのに、今回は簡単に切れた」

ということは起こり得ます。

そのため僕は、平均値だけではなく、結果のばらつきも判断材料になると考えています。

異なる負荷の数字は単純比較しない

実験では81.3g、500.0g、700.5gと複数の負荷条件を使っています。

負荷が違えば、破断までの回数も大きく変わります。

たとえば、

「81.3gで100回耐えたライン」と
「500.0gで50回耐えたライン」

を数字だけで比較することはできません。

比較するときは、同じ負荷・同じ号数など、できるだけ条件が揃った結果を見てください。

号数が違うラインも単純比較しない

同じ素材・同じ銘柄でも、号数が太くなると結果が大きく変わる場合があります。

特にPEラインでは、その差が顕著でした。

この記事には複数の号数を掲載していますが、基本的には同じ号数同士で比較してください。

耐摩耗実験の全体像

これまで実施した主な条件は以下です。

実験負荷主な対象目的
実験181.3gナイロン・フロロ比較的軽い負荷で確認
実験2500.0gナイロン・フロロ・PE多くの銘柄を共通条件で比較
実験3700.5g実験2で高い耐摩耗性を示したナイロン高負荷でさらに比較

基本的な方法は、石の同じ角へラインを当て、負荷を上下させて破断までの往復回数を測定するものです。

実験1では負荷81.3gからスタートしましたが、耐摩耗性の高いラインでは破断まで非常に時間がかかりました。

そこで実験2では500.0g、さらに実験3では700.5gまで負荷を上げています。

実験1|負荷81.3gでナイロン・フロロを比較

最初の実験では、81.3gのタイラバを負荷として使用しました。

摩擦させる相手には、実際の釣り場で拾ってきた石を使用しています。

ラインが石の角で約90度に折れるようにセットし、負荷を上下させました。

1往復を1回として、ラインが切れるまで繰り返しています。

少し重めのルアーを想定し、手持ちの中で最も重いルアーをチョイス(タイラバ)
今回の試験用にいつものダム湖で厳選して拾ってきた石。(洗浄済み)
テスト中の様子。ラインが90°折れるように負荷を上下させる。1往復で1回とカウント。
それを切れるまで続ける。
このL字部分の角(sharp edge)でラインを擦る。(テスト後に撮影したためラインの削りカスが付着している)

DUEL CN500

号数1回目2回目3回目平均最小最大
4号52548262.75282
5号10477133104.777133
6号132277115174.7115277

号数が太くなるにつれて、破断までの回数も増えました。

5号では平均104.7回、6号では平均174.7回となっています。

クレハ シーガーグランドマックスFX

号数1回目2回目3回目平均最小最大
4号977511194.375111
5号126135131130.7126135

グランドマックスFXは、4号で平均94.3回、5号で平均130.7回でした。

4号の最小値は75回、最大値は111回です。

以前の記事ではこの部分に別データが入っていましたが、生データから再計算して修正しました。

サンヨーナイロン GT-Rウルトラ

号数1回目
4号1,331

GT-Rウルトラ4号は1,331回まで耐えました。

破断まで非常に時間がかかったため、実験1では1回で測定を終了しています。

この結果を受けて、次の実験では負荷を500.0gまで増やすことにしました。

摩耗の仕方にも違いがあった

実験1で特に印象的だったのが、ラインによって摩耗の進み方そのものが違ったことです。

CN500やグランドマックスFXでは、表面に細かなささくれが発生し、それが進行して破断しました。

一方、GT-Rウルトラでは目立ったささくれがほとんど発生せず、擦れることで徐々に薄くなり、最後に破断するような状態でした。

単に「何回で切れたか」だけではなく、どのように摩耗して切れたのかにも違いがあることが分かりました。

ナイロン・フロロの耐摩耗実験結果|負荷500.0g

実験1では耐摩耗性の高いラインほど測定に時間がかかったため、実験2では負荷を500.0gまで増やしました。

摩擦させる石は実験1と同じものを使用しています。

ここからは、多くのナイロン・フロロを同じ500.0g条件で比較します。

同じ5号で試している製品が多いため、銘柄ごとの差を比較しやすいグループです。

一方、1.25号や1.5号など細いラインも含まれます。

号数の異なる結果については、そのまま優劣として比較しないでください。

DUEL CN500の実験結果について

号数実測値平均最小最大
4号7、7、7、7、56.657
5号8、9、7、6、67.269
6号10、8、88.7810

CN500は、負荷500.0g・5号で平均7.2回という結果でした。

今回の条件では耐摩耗回数が高いラインではありませんでしたが、500m巻きのラインなので、ショックリーダー専用品とは性格が違います。

耐摩耗性だけでなく、価格や用途まで含めて見る必要があります。

DUEL 魚に見えないピンクフロロの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号9、13、10、9、11、1010.3913

今回の条件では、グランドマックスFXよりやや多く耐えました。

また、同じDUELのTB CARBONショックリーダーとは平均値・最小値・最大値まで同じ結果になっています。

ただし、耐摩耗性はライン性能の一部です。

色やしなやかさ、結束性などとは分けて考える必要があります。

DUEL TB CARBONショックリーダーの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号13、9、10、10、10、1010.3913

魚に見えないピンクフロロと、今回の耐摩耗実験では同じ結果になりました。

耐摩耗性だけを見ると大きな差は確認できなかったため、実際に選ぶ際は価格や扱いやすさも判断材料になります。

クレハ シーガーグランドマックスFXの実験結果について

号数実測値平均最小最大
2号3、4、33.334
4号7、7、77.077
5号12、8、9、7、8、7、108.7712

5号では平均8.7回でした。

実験1の81.3g条件では同じ5号が平均130.7回だったため、負荷条件によって破断までの回数が大きく変わることが分かります。

なお、グランドマックスFXは耐摩耗実験の個別記事を作成していません。

クレハ シーガーグランドマックスの実験結果について

号数実測値平均最小最大
2.5号3、3、3、43.334
3号5、4、6、55.046
3.5号6、8、7、66.868

同一銘柄では、号数が太くなるにつれて破断までの回数も増えました。

ただし、ライン径そのものが違うため、号数違いの結果をそのまま製品性能の優劣として見るものではありません。

なお、グランドマックスも耐摩耗実験の個別記事を作成していません。

サンヨーナイロン GT-Rウルトラの実験結果について

号数実測値平均最小最大
4号75、254、88、81124.575254
5号232、42、35、50、56、46、104、106、98、55、56、39、19185.435232
6号105、412、165、103196.3103412

GT-Rウルトラは500.0g条件でも高い耐摩耗性を示しました。

一方、5号では最小35回から最大232回まで大きなばらつきがあります。

平均値だけではなく、このばらつきも重要な結果です。

実験1と同様に、擦れてもすぐにささくれが発生せず、徐々に薄くなりながら粘る様子が確認できました。

サンヨーナイロン ナノダックスの実験結果について

号数実測値平均最小最大
3.5号6、6、8、56.358
4号7、4、9、87.049

同じサンヨーナイロンでも、GT-Rウルトラとは大きく異なる結果になりました。

破断の仕方も異なり、ナノダックスではささくれが発生しています。

ヤマトヨテグス フロロショックリーダーの実験結果について

号数実測値平均最小最大
4号10、8、10、119.8811
5号13、13、9、12、17、10、10、1512.4917
6号10、15、14、1413.31015

5号は平均12.4回でした。

今回比較した5号フロロの中では比較的多く耐えています。

価格だけでは耐摩耗性を判断できないことが分かる結果の一つでした。

ヤマトヨテグス 耐摩耗ショックリーダーの実験結果について

号数実測値平均最小最大
4号100、279、86、90138.886279
5号65、61、310、67、391178.861391
6号376、185、131、131205.8131376

今回の500.0g条件では非常に高い耐摩耗性を示しました。

5号では平均178.8回ですが、61回から391回まで大きなばらつきがあります。

平均値だけでなく、最小値・最大値まで合わせて見たい結果です。

ヤマトヨテグス 耐摩耗レジスト ナイロンの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号13、79、102、109、46、159、8284.313159

負荷500.0g・5号で平均84.3回でした。

耐摩耗性の高いナイロンでありながら、実際に触った印象ではGT-Rウルトラよりもしなやかでした。

後述する700.5g条件でも測定しています。

ヤマトヨテグス TRUST磯専用最強モデルの実験結果について

号数実測値平均最小最大
1.5号18、2、4、3、3、35.5218
5号14、9、10、9、11、1010.5914

5号では平均10.5回でした。

今回のグランドマックスFX5号と比較的近い回数です。

ただし、用途や価格、ラインの性格も異なるため、耐摩耗回数だけで単純に代替できるとは考えていません。

なお、TRUST磯専用最強モデルも耐摩耗実験の個別記事を作成していません。

サンライン ベーシックFCの実験結果について

号数実測値平均最小最大
1.5号3、4、5、33.835

1.5号という細いラインなので、5号のショックリーダー類とは直接比較できません。

細号数フロロを同じ500.0g条件で測定した参考値として見てください。

ゴーセン フロロファイターGPの実験結果について

号数実測値平均最小最大
1.25号1、1、11.011

こちらもかなり細い1.25号です。

5号クラスのリーダーと比較するのではなく、細号数で500.0gの負荷をかけた場合の参考データとして掲載しています。

東レ 銀鱗の実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号9、5、7、9、11、8、88.1511

突出して耐摩耗性が高い結果ではありませんでしたが、ベーシックなナイロンラインを比較するときの一つの基準になります。

東レ ソラローム ポリアミド+の実験結果について

ソラローム ポリアミド+は、負荷500.0g・5号で平均7.9回という結果でした。

同じ東レの銀鱗5号は平均8.1回だったため、今回の耐摩耗実験ではかなり近い結果になっています。

実際に触ると、ナイロンとしては張りが強く、硬質な印象があるラインです。

一方、今回の実験では、その硬さが破断までの回数の大幅な増加にはつながりませんでした。

この結果からも、ラインの張り・コシと耐摩耗性は別の特性として考えた方がよさそうです。

個別記事では、価格やラインの張り、実験結果などを詳しくまとめています。

東レ トヨフロン スーパーLハードの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号7、11、8、7、12、8、11、10、109.3712

実際に触った印象では硬めのラインでした。

しかし今回の実験では、「硬いほど耐摩耗性が高い」と単純に言える結果にはなりませんでした。

張り・コシと耐摩耗性は分けて考える必要があります。

東レ パワーゲーム ルアーリーダー フロロの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号13、9、11、10、13、12、12、11、1211.4913

山豊テグス フロロショックリーダー5号は平均12.4回でしたが、1回程度の平均値の差だけで製品全体の性能を判断することはできません。

サンライン ソルティメイト システムショックリーダーNYの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号22、27、15、20、20、14、2420.31427

CN500や銀鱗などの5号ナイロンより、今回の条件では多く耐えました。

一方、GT-Rウルトラ、耐摩耗ショックリーダー、VEPナイロンなどとは大きな差が出ています。

同じナイロンでも、銘柄によって耐摩耗性がかなり異なることが分かります。

サンライン トルネードVハードの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号7、8、9、6、8、7、7、8、9、97.869

耐摩耗回数そのものは高い部類ではありませんでしたが、結果のばらつきは比較的小さくなりました。

なお、この実験は石への擦れだけを見ています。

直線強度、感度、しなやかさなどを含めた総合性能を評価したものではありません。

バリバス ショックリーダー VEPナイロンの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号48、144、166、177、116、73、85、35、186、71、107109.835186

今回の条件では高い耐摩耗性を示したナイロンの一つです。

最大186回、最小35回なので、こちらもある程度のばらつきがあります。

さらに700.5g条件でも測定しています。

バリバス ショックリーダー フロロカーボンの実験結果について

バリバス ショックリーダー フロロカーボンは、負荷500.0g・5号で実験しました。

実測値は9回、7回、8回、10回、9回、10回、11回で、平均9.1回。

最小7回、最大11回という結果です。

今回の条件では、グランドマックスFX5号の平均8.7回をわずかに上回りました。

一方、山豊テグス ショックリーダーフロロや東レ パワーゲーム ルアーリーダー フロロほど破断までの回数は伸びませんでした。

ただし、この差だけでライン全体の性能を判断することはできません。

価格、硬さ、しなやかさ、結束性なども含めて選ぶ必要があります。

個別記事では、購入価格や実験写真、破断後の状態まで詳しくまとめています。

ユニチカ シルバースレッド mini ショックリーダー Nの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号7、6、6、6、8、7、9、77.069

今回の条件ではCN500に近い結果になりました。

ユニチカ シルバースレッド mini ショックリーダー FCの実験結果について

号数実測値平均最小最大
5号10、6、8、6、6、5、7、7、87.0510

同シリーズのナイロンモデルNと平均値が同じでした。

今回の実験だけを見ると、「フロロだからナイロンより耐摩耗性が高い」と単純には言えません。

素材名だけではなく、銘柄ごとに確認する必要があります。

PEラインの耐摩耗実験結果|負荷500.0g

続いてPEラインです。

試験条件はナイロン・フロロと同じく負荷500.0g。

摩擦させる石も同じものを使用しました。

PEでは摩擦部分にコーティングや塗料が付着する製品があったため、ラインを交換するたびに石を清掃してから次の測定を行っています。

ライン交換毎にシリコンオフでコーティング(塗料含む)を除去した。
シリコンオフの後、ハケでこすり落とした。

PEラインは号数だけでなく、原糸、編み方、コーティング、実際の太さなどでも性格が変わります。

単純な「PE耐摩耗ランキング」ではなく、各銘柄を同条件で測ったデータとして見てください。

DUEL TX8の実験結果について

号数実測値平均最小最大
2号307、41、70、42、74、387、149、306、155、171170.241387

平均170.2回と高い値になりました。

一方、最小41回から最大387回まで非常に大きなばらつきがあります。

平均値だけではなく、個々の測定結果まで確認する必要があります。

DUEL スーパーXワイヤー8の実験結果について

号数実測値平均最小最大
0.8号5、3、3、2、6、54.026
1.2号222、66、56、28、47、9185.028222

1.2号の平均値は85.0回です。

以前の結果一覧表では70.0回となっていましたが、生データから再計算すると85.0回になります。

同じ銘柄でも、号数によって結果が非常に大きく変化しました。

シマノ パワープロZの実験結果について

号数実測値平均最小最大
2号129、195、25、35、48、1274.012195

平均値は比較的高いものの、試行ごとの差もかなり大きくなりました。

シマノ ハードブル8+の実験結果について

号数実測値平均最小最大
2号59、52、51、70、81、55、9666.35196

同じ2号のパワープロZより平均値は低くなりましたが、今回の測定では結果のばらつきが小さくなっています。

毛羽立ちやコーティングの状態も写真で記録しました。

サンライン シグロンPEX8の実験結果について

号数実測値平均最小最大
1号23、89、39、24、1838.61889
1.2号58、75、25、50、4350.22575

同一銘柄では、太い1.2号の方が平均回数も増えました。

YGK ウルトラ2 WX8の実験結果について

号数実測値平均最小最大
0.6号1、1、2、1、21.412
0.8号2、1、1、2、11.412

0.6号・0.8号とも、500.0gという負荷に対してかなり細いPEラインです。

2号クラスのPEと数字だけを比較することはできません。

メジャークラフト 弾丸ブレイドXの実験結果について

号数実測値平均最小最大
0.6号1、2、1、2、21.612
0.8号3、2、2、2、22.223
1.0号5、7、5、6、55.657
1.2号6、23、24、28、3423.0634
1.5号107、111、67、87、7689.667111

同一銘柄でも、号数によって破断までの回数が大きく変化しました。

特に1.2号から1.5号では差が大きく、PEラインを比較するときに太さを揃える重要性がよく分かります。

HERCULES 色落ちしないラインの実験結果について

表記号数実測値平均最小最大
0.8号65、61、93、109、11288.061112

平均88.0回と高い結果でした。

ただし、このラインは表記0.8号でも、実物は国産PEの1.5号に近い太さでした。

そのため、一般的な0.8号PEと同じ太さとして比較することはできません。

また、耐摩耗実験後にも目立った色落ちは確認できませんでした。

実験3|負荷700.5gで高耐摩耗ナイロンを再比較

実験2の500.0g条件でも30回以上耐えたナイロンについて、さらに負荷を700.5gまで上げて測定しました。

対象は、

・サンヨーナイロン GT-Rウルトラ
・ヤマトヨテグス 耐摩耗ショックリーダー
・ヤマトヨテグス 耐摩耗レジスト ナイロン
・バリバス ショックリーダー VEPナイロン

です。

サンヨーナイロン GT-Rウルトラ

号数実測値平均最小最大
4号20、105、57、16486.520164
5号22、98、212、9、307、79121.29307
6号28、199、40、143、3088.028199

5号は平均121.2回でした。

一方、最小9回から最大307回まで、非常に大きなばらつきがあります。

GT-Rウルトラは、耐えるときと早く破断するときの差が大きい結果になりました。

ヤマトヨテグス 耐摩耗ショックリーダー

号数実測値平均最小最大
4号135、74、28、6、8、15、10052.36135
5号115、23、212、82、6799.823212
6号56、75、77、79、46、324109.546324

負荷700.5gでも高い回数を記録するケースがありました。

ただしGT-Rウルトラと同様、試行ごとのばらつきも大きくなっています。

ヤマトヨテグス 耐摩耗レジスト ナイロン

号数実測値平均最小最大
5号64、115、27、49、48、69、14、5855.514115

500.0g条件では平均84.3回、700.5g条件では平均55.5回でした。

負荷を増やすことで、破断までの回数も減少しています。

バリバス ショックリーダー VEPナイロン

号数実測値平均最小最大
5号31、51、25、191、12284.025191

700.5gまで負荷を上げても平均84.0回でした。

今回の高負荷条件でも耐摩耗性の高さを確認できました。

今回の耐摩耗実験から分かったこと

ここまでの実験で、特に印象に残ったのは「素材名だけでは耐摩耗性を判断できない」ということです。

同じナイロンでも結果には非常に大きな差があり、同じフロロ、同じPEでも銘柄や号数によって結果は変わりました。

また、平均値が高いラインでも、試行ごとのばらつきが大きい製品があります。

逆に平均値そのものは突出していなくても、比較的まとまった結果を出す製品もありました。

さらに、GT-Rウルトラのように目立ったささくれを作らず徐々に削れていくラインもあれば、早い段階でささくれが発生して破断するラインもあります。

「何回で切れたか」だけでなく、摩耗の進み方そのものにも違いがありました。

ナイロンとフロロはどちらが耐摩耗性に強かった?

今回の実験範囲では、「フロロだからナイロンより耐摩耗性が高い」とは言えない結果になりました。

500.0g・5号で比較すると、

・ヤマトヨテグス 耐摩耗ショックリーダー:平均178.8回
・バリバス VEPナイロン:平均109.8回
・GT-Rウルトラ:平均85.4回

など、一部のナイロンが非常に高い回数を記録しています。

一方、フロロ5号では、

・山豊テグス フロロショックリーダー:平均12.4回
・東レ パワーゲーム ルアーリーダー フロロ:平均11.4回
・DUEL 魚に見えないピンクフロロ:平均10.3回
・DUEL TB CARBON:平均10.3回

などとなりました。

ただし、これは今回使用した石、擦る角度、負荷という条件での結果です。

実際の釣り場では、岩、貝殻、コンクリート、魚の歯など摩擦する相手も条件も変わります。

今回の実験だけを根拠に「ナイロンは常にフロロより強い」と一般化するものではありません。

結局どのラインを選べばいい?

この記事の役割は、僕が実際に測定した結果をできるだけそのまま残すことです。

一方、

「結局どれを買えばいいのか」
「価格まで考えるとどれがいいのか」
「ショックリーダーとして使うならどれを選ぶか」

まで含めると、この記事だけでは情報量が多くなりすぎます。

そこで、購入候補については別の記事にまとめています。

耐摩耗性だけでなく、価格や使い勝手も含めて選びたい人はこちらを参考にしてください。

ラインの張り・コシも実測しています

耐摩耗性が高いラインでも、硬さやしなやかさは製品によって異なります。

そこで青天井LIFEでは、耐摩耗実験とは別にラインの張り・コシについても実験しています。

「擦れへの強さ」だけでなく「扱いやすさ」まで比較したい場合は、こちらも参考にしてください。

まとめ|ラインは素材名だけでは判断できなかった

実際に複数のラインを同じ石へ擦り付けて比較すると、想像以上に銘柄ごとの差がありました。

ナイロンだから弱い。

フロロだから擦れに強い。

PEだから擦れに弱い。

そうした素材だけのイメージでは説明できない結果も多く出ています。

また、同じ銘柄でも号数によって結果は大きく変わり、同じ条件で測っても試行ごとのばらつきが発生しました。

だからこそ、平均値だけではなく、実測値・最小値・最大値まで残しておく意味があると考えています。

今後も気になるラインを実際に購入したら、同じ条件で測定し、このページへ結果を追加していきます。

なお、この記事の結果は、あくまで今回の独自実験条件で得られたものです。

実際の釣り場での耐久性を保証するものではありませんが、ライン選びの一つの判断材料になればうれしいです。

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