【初心者でも失敗しないチェーン調整方法】CT125ハンターカブ

CT125・ハンターカブ

ハンターカブ好きの皆さんこんにちは。自動車整備士2級のつりふぁす(@steady_tk)です。

ハンターカブは乗りやすくてついつい 走行距離が伸びがち ではありませんか?

走行距離に比例して駆動系にも負担がかかり 「チェーンも伸びがち」って事で

大きなトラブルが起こる前 に「ちゃちゃっと」自宅で チェーン調整をやってみよう

筆者のハンターカブ 純正チェーンの頃
管理人の愛車 純正チェーンの頃
反田 株夫
反田 株夫

チェーン調整はバイク乗りの基本メンテ。

なのでしっかりできるようにマスターしておこう。


〜筆者(ブログ管理人)について〜
3歳の頃から釣竿を握って以来30数年釣りを生き甲斐に生活しています。

仕事は2008年に自動車整備士免許2級(ガソリン・ディーゼル)を取得後、2021年までマツダ車のブレーキや音・振動開発に従事していました。
その後転職し、サービスエンジニアを経て船舶用品の開発に従事しています。

仕事柄、安全第一の考えです。手順を省略したりせず、大事なところはきちんと伝えます。

【用意する工具】と【保護具】

安全のため、適切な工具を使いましょう。

以下の ①〜⑤ のみで作業を完結できます。

① 12mmのスパナ

② 10mmのスパナ (今回はソケットレンチを使用) 10mmのメガネレンチでも代用可能 

③ 14mmのメガネレンチ (ストレートタイプが使いやすいです) ソケットレンチでも代用可能

④ 19mmのメガネレンチ (ストレートタイプが使いやすいです)ソケットレンチでも代用可能

⑤ 定規などチェーンのたるみが測れるもの (精度は低くてもOK)

⑥ 手袋 (メカニックグローブなどを推奨)

⑥ は不注意による怪我を防ぐために装着をお勧めします。

【チェーン調整のやり方】

まずはセンタースタンドを使って後輪を浮かせましょう。

ハンターカブはセンタースタンドが標準装備なのが嬉しい。

現車のたるみを測る

定規を使用し チェーンの振れ幅(たるみ)を測ります。

長めの定規があればスイングアームの内側に立てられ、作業しやすいのでオススメ。

チェーンのたるみ幅を確認しているところ
現状のたるみを測定中。定規はスイングアームの内側に立てかけると作業しやすい。

チェーンをぐいっと持ち上げ、どのくらい動いたか確認しましょう。だいたいでも大丈夫。

直接チェーンに触れたくない場合は木端などを使って持ち上げても良いです。

チェーンのたるみ幅を確認しているところ
チェーンをぐいっと持ち上げて何mm動いたか確認しよう。大体でもいいよ。

アクスルナットを緩める

ブレーキ側のボルト(19mmの方)を反時計回りに回します。

このとき、チェーン側のボルトは回らないように工具を当てて固定してくださいね。

筆者のバイクでチェーン調整中の写真
ブレーキ側の19mmナットを半時計回しで緩める。

左右のチェーンアジャスターのナットを緩める

車両前方側の12mmナットをスパナで回らないように固定し、後ろ側の10mmナットを緩めます。

筆者のバイクでチェーン調整中の写真
12mmナットは回らないようにスパナで固定し、10mmのナットを緩める(反時計回り) 

ブレーキ側のチャーンアジャスターも同じように行います。

筆者のバイクでチェーン調整中の写真
ブレーキ側も同様に行う。画像提供:つりふぁす
反田株夫
反田株夫

ブレーキ側も忘れずに。両側を緩めよう

チェーンの張りを調整する

12mmナットを後方から見て、時計回りでチェーンが張ります

反時計回りでチェーンがたるみます。

この作業をチェーン側とブレーキ側のアジャスターに対して行います

そしてスイングアーム後端に刻まれた目盛を 左右とも同じ位置 に合わせます

左右で目盛の位置が違うとホイールが真っ直ぐにならず、走行性能に悪影響が出るので慎重に行おう!

筆者のバイクでチェーン調整中の写真
一回り大きいナットが12mm。

調整したら都度チェーンの振れ幅(たるみ)を確認しながらメーカー推奨値まで調整しましょう

反田株夫
反田株夫

CT125ハンターカブの場合は 30mm だよ

緩めたところを締めていく

順番を遡って締め付けます。

反田株夫
反田株夫

締め付けが必要なところは ボルト側を固定 してナット」の方を締めよう。

理由は

ボルト側を回す時に万一過剰な力をかけてしまった時でもボルトが捩じ切れるリスクを低くする

という意味があるよ。

締め付けトルクはググって調べてねwWEBで諸先輩方が情報を出してくれていました。

アクスルシャフトは 59N•m とのことです。

締め付けトルクは専用工具があると確実です。

作業結果の確認を行う

ここまでの作業が完了したら、回転物手を挟まれないよう気をつけながら、

手でタイヤ(ホイール)を回し、左右方向のブレ、ガタつき、異音がしないか しっかり確認しましょう。

衣服が引っかかって巻き込まれたりもすることもあるのでこれにも注意です!

特に冬場は首にマフラーなどをつけて作業しないようにしましょう。

軽く走ってみる

ナットをしっかり絞め、手で回して異音やガタもないことを確認したら、やっとここで乗って大丈夫か?の確認をします。

最初ゆっくり近所を走ってみてください。(できれば庭などの自宅敷地内)

最徐行くらいの速度から始めましょう!

くどいようですがくれぐれも初めから飛ばさないように

問題なければこれで完了です。

この後ついでに洗車やチェーン清掃してもよし、そのまま散策に出るもよし。

素敵なハンターカブライフをお送りください♪


以上、最後まで読んでくれて本当にありがとうございました。

これからもこのブログをよろしくお願いします。

なおTwitter(X)もやっていますのでそちらの方もよろしくお願いします。

ではまた👋

おまけ

ここからは興味があれば見てください。

メンテするのに持ってて損はしないものたちを紹介してます。

チェーンクリーナー/潤滑油について

もしチェーン清掃をするならいくつか使ってみた結果、ワコーズ製のクリーナーは洗浄力が強くオススメできます。🙆

潤滑油はドライタイプが飛び散らないので使いやすいです。ただ、乾くと粉を吹いたように白くなるのがやや欠点。

なので個人的にはオイルタイプを使い、頻度は毎日乗るなら週一回程度は注油してあげるのがおすすめです。

もちろん白っぽくなるのが気にならなければドライタイプもOKです。

トルク管理ツール

締め付けトルクを管理する場合はトルクレンチを使用します。

ハンターカブの整備なら「100N・m」くらいまで測れるトルクレンチでOK

ワンPoint☝️

トルクレンチの精度は最大表示トルクの1/2あたり(半分付近)が最もよく、 上限または下限値付近は精度が悪くなるので使いません。(というよりあまりアテにしない)

例:「20N•m〜100N•mまで測れるトルクレンチで20N•mのトルクをかけたい」または「100N•mのトルクをかけたい」

このような状況ではトルクレンチ表示と実際の締め付けトルクの誤差が大きくなるとされており、厳密にやりたい場合お勧めできません。

20N•mを管理するなら10〜40N•m前後の範囲をもつトルクレンチが適正です。

セット工具の選び方

整備初挑戦の方は、スパナやメガネレンチの8mm〜19mmまでのサイズが揃っているものを選びましょう。

チェーン調整を行うならストレートがおすすめ。 この他メガネレンチには首の角度が 45° など作業に合わせて数種類用意されています。

メーカーは何でもいいと思います。が、一度買えば長く使えるため最初に有名どころの工具で揃えるのもアリです。

(例えば)京都機械工具(KTC)は自動車整備業界では有名です。私の元職場(自動車メーカーの実験部門)でもほぼKTCで揃えていました。値段は高いですがその分品質は良くて壊れにくく保証もしっかりしています。

それ以外にはホームセンターで有名なカインズもオリジナル工具を出しています。値段も安く品質も100均で売られているものに比べればかなり良いのでおすすめできます。

反田株夫
反田株夫

工具は個別で買うよりセットになっているものはコスパが◎ 工具箱も付いてくるよ。

メーカーは日常メンテくらいなら拘らなくても大丈夫かな。

メカニックグローブ/ニトリル手袋

メカニックグローブは少し高いけど手にフィットするものを選ぶと使いやすい!

工具を持った際のグリップも良いので力をかけやすいし、手が滑ったりしないので作業の安全性が高まるよ🙆

個人的には メカニクス というグローブがおすすめ。

油汚れ対策に特化するならニトリル等の手袋が◎

最後までまで読んでくれて誠にありがとうございました。

これからもよろしお願いします。

ではまた👋

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